皆様こんにちは!MUSHMANS代表の藤田です!!
7月28日(金)・29日(土)・30日(日)の3日間に渡り『もてぎ7時間耐久ロードレース』出場の為、臨時休業とさせていただきました。
週末に臨時休業という事で、皆様には大変ご迷惑をお掛けいたしまして申し訳ありませんでした。
昨日からは通常営業となっておりますが、この三日間の疲労が物凄く、やらなければならない仕事が山積みとなっておりますものの、心身ともに満身創痍となっており、仕事が思うように進みません。。
ならば、昨日の振り返りと共に、まずはご報告のBlogを作ってしまおうと、PCに向っております。
このBlogを作っている最中も、予選・決勝とYouTubeで応援してくれていたというお客様よりお電話をいただいたり、我々の活動を見て楽しんでくれているお客様がいらっしゃるという事、非常に嬉しく感じております。
それでは、MUSHMANS Racing Teamの集大成。
2023 Motegi 7H Endurance Race
もて耐
のご報告です。
2023年7月28日(金)
特別スポーツ走行
AM5:00
いよいよ始まるMUSHMANS Racing Teamの集大成。
もてぎ7時間耐久ロードレースのレースウィーク。
昨年の3時間耐久から10ヶ月。
この10ヶ月、さらに上を目指して様々なトライや準備をしてきた。
やり残した感がもう無い、準備万端とか、ベストな状態とか、そういった事では無く、もう何もできません。そんな不思議な状態で向えた。
ライディングに関してはまだまだ我々が解決しなくてはならない事が沢山あるものの、それ以外の部分ではやり切った状態で臨めたのは気持ちの良い感覚であった。
2週間前のテストで転倒・クラッシュしてからの初走行という事になり、まずは真っすぐ走るのか?というテストから始めなくてはならない。それ以外にも予選・決勝に向けてやらなければならない事が多く、最終調整程度といった余裕が無い状況で始まる。
準備を開始するピットクルー。
今年もMUSHMANSに出入りするお客様を主体にチームを構成。
3回の公開テストに参加し、ライダーだけではなくピットクルーもレースの組み立てについて学んでもらった。
始めて参加するチーム員も物凄い勢いで物事を吸収してくれて、頼もしい存在になってくれた。
まずは直前で転倒した私自身でマシンの状態をチェックする。
マシンの根幹部分は全てi-Factoryさんに任せたので、それほど心配はしていなかったが、やはり何が起こるか分からないものである。
徐々にペースを上げ、マシンに問題が無い事を確認。
エンジンも状態も良くなってきており、空燃比もベストな状態に近くなってきた。
パドックの温度計は40℃を超えた。
このクソ暑い中100チーム位1000人以上の人間が一堂に会する。
俯瞰して見てみると、ヤバイ奴らの集まりなんだなぁと。(笑)
マシンに向ってあーだこーだしているのは、今年のライダー3名。
画像右
第1ライダー【藤田亮平】
この日の為に、髪の毛をチームカラーのブラック&ゴールドに変更して臨みました。
直前にご対応いただきましたPARKの鈴木さんに感謝です。
画像中央
第3ライダー【國川浩道】
私が10代の頃からの友人であり、共にに筑波サーキットのレースに参戦したのがレースデビュー。
それからというもの、彼は天性の才能と尋常では無い努力を重ね、全日本出場から世界選手権へとレーシングライダーとして今に至ります。
今年はMUSHMANS Racing Teamのアドバイザー兼ライダーとして参加。
あれから20数年が経ち、彼はプロのライダーに。私は経営者となり、立場は大きく変わったものの、あの時と同じように共にバイクに興じる事が出来るという事が面白い。バイクの話になると夜が白々と明けるまで話が尽きないのは、今も昔も変わりません。
ライディングからレース運びに関してまで、総合的に有益なアドバイスをしてくれました。
画像左
第2ライダー【齊藤佑輔】
我々の企てる挑戦には必ず彼の存在があります。
即ち、彼の存在無くしては我々の挑戦が成立しないと言っても過言では無い訳です。
様々な物事に対し臆する事無く取り組む姿勢は、昨年の選手権デビューレースの惨敗の悔しさを糧に急成長。
2022年もて耐3時間耐久第二ライダーの予選でトップタイムを記録。
今年も彼の頑張りが我々MUSHMANS Racing Teamの需要なファクターになる事でしょう。
チームを牽引する能力も持ち合わせ、私にとっては常に非常に信頼できる相棒といった存在です。
気の置けない彼ら二人と走れる事は、この企画の集大成に相応しく嬉しい事だ。
この日のセッションは全て終了し、最後にピットワークの練習。
ライダーの走りも重要だが、耐久レースはピットワークが非常に重要。
今回ピットストップは8回を予定しており、内2回はタイヤ交換作業が入る。
40℃を超えたクソ暑い中で体力も消耗しているが、初心者チームである我々にはテストが必要。
実際にピットレーンで練習できる機会は少ないから、全員が疲れていても『練習したい。』という気持ちが溢れていた。
この感じ。俺は見ていて感動してしまった。この雰囲気だけでも、この活動の素晴らしさを感じる。
暗くなるまで、何度も練習したピットワーク。
この努力は絶対に結実する。させる。
俺達ライダーはこの気持ちに応えなければならない。
明日の予選に備える。
2023年7月29日(土)
公式予選
AM6:00
決勝用のニューカウルに着替えたマシン。
そして、タイムテーブルを入念に確認するピットクルーの画。
カッコイイ。
ピットクルー/長田和泉
2022年初頭MUSHMANSでライダースをオーダーした事に端を発し、二輪免許を取得。
持ち前の探求心が二輪に向い、今やレーシングスーツを着てサーキット通い。免許取得から1年ちょっとで既にヒザを擦ってしまっているのが驚き。
セミナーチーム『COSS TEAM』を統率し、責任ある立場でありながら、己の志した道は極める姿勢を貫き、練習走行中の転倒で鎖骨を折るも手術して直ぐに復帰してしまう等、そのハングリー精神は私にとって見習うべき兄貴的存在です。
チーム員の中で最年長という事だけではなく、優れた統率力と視野の広さはこれからのMUSHMANS Racing Teamの重要人物となる事は間違いありません。
勿論言うまでもありませんが、レースに参加するのは初めてという中で、重要な給油作業を担当。
第1ライダー予選/藤田
予選セッションの開始直後のトラフィックを避ける為に、ピットアウトのタイミングを見極める様子。
昨年まで第一線で活躍していた國川のアドバイスで、ゲートオープンから数分待って出走するのを決めた。
これがまた最高のタイミングで、クリアラップが取れつつ、トップライダーに引っ張られる絶妙さ。
目標とするタイムは、昨年の公式ベストより1秒刻む"2'19.000"
ピットアウト直後から良い感じのフィーリングが得られた為、これならイケるとメンタル的にも悪くない。
18秒台が狙えるか?そんな前のめりな精神状況になってきた。
と、思っていたらスクリーンに水滴がポツポツと。
気温もかなり上がってきて、リザーバータンクに入った冷却水だなと心を落ち着かせアタック。
しかし数周走るも水滴が乾かない。
って事はブレーキフルードの可能性が高いという事になるので、アタックを終了。ピットイン。
やはりブレーキフルードが付着しており、原因を探す。
昨日の整備時に若干多めに入れておいたフルードが内圧の上昇で出てしまった事が原因だった。
これ、俺のやった作業。もっと上を目指せたのに・・ここでチームに迷惑を掛けてしまった。
計測したタイムは2'19.176
自己ベストは更新出来たが、目標タイムにコンマ176秒届かず。ここでセッション終了。
第2ライダー予選/齊藤
先ほどのセッション同様、開始直後のトラフィックを避ける為に出走タイミングを計る。
本番に強い齊藤のスーパーラップに期待だ。
昨年の3耐予選も最終ラップにファステストを更新したので、今回も最後の最後にはやってくれる事だろう。
目標タイムは"2'21.000"調子も上向いてきており、20秒台に入れる事も可能かもしれない。
この予選、第1ライダーと第2ライダーの合計タイムでグリッドが決まる。
昨年のリザルトから合計タイムが"4'40.000"を切れば15番手以内でスタート出来るという目論見。
計測したタイム"2'22.639"
残念ながら目標タイムには遠く及ばずであったが、昨年の予選タイム"2'22.689"からコンマ050秒と僅かだが公式自己ベストを更新した。本番で自己ベストを更新する事が重要。耐久レースはそれほどスターティンググリッド位置が重要では無いから、良しとしよう。
第1・第2ライダー合計タイム"4'41.815" 31番グリッドと中盤に埋もれてしまった。
撮ってもらっていた写真を見返していると、國川と談笑する人物に目が行く。
「ああ!あの原田哲也選手だ!」
我々世代のレース好きには確実にヒーローでありレジェンド。
一緒に写真撮って欲しかったぁ。國川なんで声かけてくれないんだよ・・。
第1ライダー予選リザルトを見ていると。。
「おお!原田選手と同じセッションだったんだ!」
1台挟んでいるものの、近いところに名前が載っている事だけでもう満足。
原田選手もそうですが、宇川選手も出場されていたりと、往年のGPライダーと走れるのもこのレースの醍醐味。
現役を引退されていても、やはり元GPライダー達は物凄く速く上手い。
初日朝のミーティングで齊藤から「憧れるのをやめましょう。」と大谷選手の言葉を引用したコメントがあったが。
やはり当時のヒーローは今でもヒーローな訳で、目の前にすると、そうもいかないもので。
予選セッションが終了し、明日に備える。
レースウィークを目前にしてのチームミーティングで、ライダーの走行時間管理やピットイン管理、セーフティカー導入時や転倒等のイレギュラーが起きた際の予測が出来る仕組み作りが必要だという事になった。
チーム員全員で意見交換し、ソフトウエア開発に造詣が深いピットクルー荒井剛によって構築されたオリジナル。
ピットクルー/荒井 剛
MUSHMANS Racing Team立ち上げ時より、ピットクルー兼カメラマンとして参加。
持ち前の冷静な判断能力と、俯瞰して全体を見る能力を発揮し、常にチーム内の改善に尽力。
立ち上げ初期から現在に至る中で、彼の提言によっての改善は様々あった。
昨年の3耐時は持病の心臓疾患が悪化し、入院を余儀なくされ病床での参加となってしまったものの、二度の手術を経て完全復活。
日常ではロードバイクを駆るアスリート。その経験から培われたスポーツ時のエネルギー補給知識も豊富で、今回のレースで効率良くチーム員がエネルギー補給出来るようサポートしてくれた。
また、ソフトウエア開発に従事する知識を駆使し、レース直前の要望にもかかわらず実戦で使用出来る管理システムを構築。
このレースでの彼の能力が無ければ、我々は戦う事すら出来なかったかもしれない。
ここで使用される画像の殆どは荒井氏によるもの、記録担当としても非常に重要なポストで参加してくれている。
休憩にスイカとメロン。
MUSHMANS Racing Teamの台所『珍楽』様よりの差し入れ。
このクソ暑い中、やはり自然の恵みが欲しくなる。
皆で癒されたのは言うまでもない。
ありがとうございました。<m(__)m>
決勝に向けてのマシン整備。
この整備に関しても、通常の練習走行終了後に毎回練習してきた事。
いつでもレースに出られる状態にマシンを万全に保管する事で、こういったプレッシャーを感じるレースウィークでも余裕を持って作業が出来る。
いつもやっている事だから、各自手慣れたもので、混乱も無くスムーズに事が完了する。
やはりチーム力。俺は口を開けて突っ立っているだけで大丈夫。な写真が物語る。
整備が終了したら、勿論ピットワークの練習。
フロントホイール交換を担当する小野寺は、このレースウィーク中ほぼノーミスでやり切った。
ピットクルー/小野寺 康大
チーム立ち上げ初年度中盤より参加。
二輪免許は持っているものの、バイクを整備した経験は皆無な状態からのスタートだった。
極めて控えめな性格で、自己主張の強い私とは正反対の特性である故、この企画に参加したいと申し出を貰った時には少々驚きもあった。
しかしチーム員として接する中で、内に秘める闘志と自己の主張の強さは尋常では無いという事が解った。表現方法が異なるだけで、我々と同じようなヤバイ奴って事だ。
レースウィーク初日の朝ミーティング「マイペースでやれば出来ますので。」控えめながら確実な自信を表明した彼の素晴らしさを目の当たりにし、さらに有言実行でやってのけた。
ホイールを外す、ましてや取り付けるなんて一切出来ません状態から始まった1年半前。あれからそれほど多くない回数しか練習できなかった筈なのに、この華麗な手捌きは何故実現出来たのであろうか?
彼は何も言わないが、おそらく物凄い集中力で毎日イメトレをやっていたのだろうと思われる。いや、絶対にそうだ。
俺はこのピットワークを見て、本当に背中を押されたし、プレッシャーも感じたんだ。
静かに燃える一人の男。俺達はこの男の努力を無駄にする訳にはいかない。
この日、茂木町ではお祭りが開催され、大規模な花火大会が催された。
作戦会議を実施し、結局この日も遅くなってしまい、食事をする所も無くなってしまった。
コンビニで買い出しし、ホテルのロビーでディナーミーティング。
チーム員にしっかりした食事を提供出来なかった事は申し訳無く感じたものの、あの感じは結構イイ感じだったと思う。
俺だけかもしれないけど。
2023年7月30日(日)
決勝
やれる事は全てやった。
予選順位、グリッド位置も今出来る俺達の精一杯。
誰一人として手を抜いた奴はいないし、このレースウィーク中チーム員全員が集中していた。
さあ仕上げだ。
マシンが綺麗なうちに(笑)って事で、決勝前に記念撮影。
ピットクルーサポート/重友 武蔵
甲府の本格フレンチ"クリザンテームシゲトモ"重友シェフの長男20歳。
父親に連れられてMUSHMANSに来た彼は大学生と若いながら、我々が提案する洋服を好み、我々の活動に興味を持ってくれた。
最近の若者は、という言葉を時に使いたくなるものだが、彼に対してそれを感じた事は今のところ無い。
この日初参加であったものの、身を粉にしてサポートしてくれた。チーム員全員が「武蔵君は何者?」とビックリしていたものだ。
オヤジの教育の賜物なのか?それとも自身の向上心がそうさせるのか?これからが楽しみで仕方ない。
二週間前の転倒により美しいカウルを失った。
用意していたスペアカウルに昨年よりもバージョンアップしたピンストライプとレタリングデザイン。
勿論MUSHMANSではお馴染みのKID KUSTOM PAINTによるもの。
時間の無い緊急事態に対応してくれたKID KUSTOM PAINT"Mr.Iwaki"による入魂の作。
全てを筆とペンキで仕上げるオールドアメリカンなペイントは、チーム員のテンションを上げる事にも繋がる。
ありがとう!!間に合った!!
いざ行かん!
見てくれ、この堂々とした背中を。
寮母/菅井 留美子
MUSHMANS Racing Team縁の下の力持ち。
毎回深夜まで続くミーティングの下準備は全て彼女。今回のレースウィークもチーム全体のサポートをしてくれた。
ありがとう。
スタートライダー國川
俺達が10代の頃、まさか40代に入ってから同じチームで走る事になるとは思って無かったな。
ルマン式スタート、彼が走り込んで来るマシンを支える事になろうとは。
こんなに嬉しい事はないよ。マジで。
AM9:30 決勝レーススタート
物凄いスタートだった。
俺達が伸ばせなかったグリッド位置を、國川が無理やり伸ばしてくれた。
手抜き無しのロケットスタート。
決勝がスタートし、各チーム員は個々の役割に徹している。
勿論、写真を撮っている暇は無く、しばらくの間写真は無い。当然だ。
途中セーフティーカー導入により、緊急ピットインがあったり。
ただ、各メンバーが各々の仕事を着実にこなし、淡々とレースを進める。
全てが予定通りに進み、シングルポジションでレースが進む。
目標としている6位入賞も見えてくるところだ。
各ライダー、3スティントを走る。
正直ナメていた。
この気温で、このプレッシャーの中連続走行する事の辛さったら。
体力的なものよりも精神的な消耗が激しい。
掲示されるサインボードの残LAP数が減らない、減りが遅い。
『PPP』ピットインの指示が出る時の解放感。
素晴らしいピットワークを魅せるピットクルー。
残り1時間と少し。
54号車転倒の実況が聞こえる。
國川のスティントだった。
「ああ、終わってしまったのか?」
正直、絶望感を味わった。
「國川、ホームストレート通過しました!」
え?転倒したんじゃないの?
転倒した後のLAPこそタイムが落ちたが、以降どんどん刻んでくるラップタイム。
損傷は大した事無かったのか。
ピットイン直後目の当たりにしたのは、失われた左ステップと曲がったハンドル。
クラッチレバーはワイヤーだけで繋がっていた。
この状態で無理矢理走り続けたのか。しかもあのタイムで。
最終スティント。
このスティントでチェッカーが振られる。
ブレーキレバーの調整をしながら考えていた。
國川はこの状態でも自分の仕事をこなす為に、リスクを背負って走り続けた。
齊藤は身心共に限界の中、想定ラップタイムを崩す事無く走り続けた。
チーム員はノーミスでライダーを送り出し続けた。しかも8回ものピットストップをだ。
絶対にチェッカーを受けなければならない。
PM4:30
チェッカーフラッグ
MUSHMANS Racing Team
正式結果:19位/65台
ベストデザイン賞
チェッカー後の様子は上記動画で。
ベストデザイン賞を受賞した為、我々のマシンだけ最前まで呼ばれた。
齊藤がスタンドを手に駆け寄り、肩を叩き合いチェッカーの喜びを分かち合う。
終わった。
やっと終わった。
ピットへ戻ると皆が迎えてくれた。
秦野から遥々応援に来てくれた齋藤夫妻。
藤田のファーストスティント直前、セーフティカー導入時にいらしていただいている事を知らされたものの、ちゃんと挨拶出来ずヤキモキしていた。
でも、来てくれている事が何より励みになった。
観戦するのも長丁場、疲れている筈なのに、搬出まで手伝ってくれた。
ありがとうございました<m(__)m>
表彰式は全員で!
次は順位で表彰されよう。
菅野さん、佐京夫妻、今回も長丁場のレース、応援に来てくれてありがとうございました。
そして、炎天下の中を想定した気遣いのある差し入れも助かりました。
今年もサポートメンバーとして参加いただいた松田ご夫妻、様々な面でのサポート感謝いたします。
↑この写真、ベストデザイン賞受賞が決定した直後に転倒した國川を称えた?(笑)写真。
満面の笑みでマシンに跨る國川を、怒りの表情で称えるチーム員。良い写真だよね。
MUSHMANS Racing Team
俺達の戦いは幕を閉じた。
2021年に始まった、この7時間耐久を目指す企画。
私自身多少レース経験があったものの、それでも20年ぶりのレース活動。
私以外は完全に未経験でのスタートだった。
マシンをトランポに積む事すらままならない状態から、一歩一歩。
この写真に映る誰一人として欠けていたら、このチェッカーは無かったのだ。
たまたま入った洋服屋で、たまたま気が合った仲間ができた。
その仲間が集まって、洋服とは関係無い挑戦が始まってしまう。
それが実現するだけでも奇跡なのに、その挑戦を完結させてしまう事が出来る。
この素晴らしさは、やり切った者だけに感じられる充実感。
満足行く結果が出れば、それはもうそれで素晴らしい充実感を得られるだろう。
ただ、この悔しさを持って帰れる充実感はまた格別のものと感じる。
ピットクルーはライダーの為に、ライダーはピットクルーの為に。
夫々が大きな犠牲を払って取り組んだ結果。
この結果こそが、今我々の居るところであって"たられば"は無い。
そういったシンプルな戦いの中で、我々が得たものは大きかった。
大切な仲間の為に。
という事だ。
いい歳になった大人達が
くさい事言うなよと
そう思うヤツは思えばいい。
これは俺達にしかわかならい事だから。
俺達の夏。
挑戦をする事を決めた時。
その時が夏だ。
MUSHMANS Racing Team
つづく。